IT企業にて管理職向けマネジメント研修を実施しました

先日、IT企業にて管理職・リーダー層を対象としたマネジメント研修を実施しました。
テーマは、「部下を通じて成果を出すマネジメント 〜世代と価値観のズレを越えるリーダーシップ〜」です。
近年、「指導のつもりだった言葉が、ハラスメントと受け取られてしまう」「正しいことを言っているのに、部下が萎縮してしまう」といった悩みを抱える管理職は少なくありません。
本研修では、法律の線引きだけに頼らず、現場で“どう伝えればよいか”を、実例とともに整理しました。
研修の目的
本研修の目的は、次の3点です。
- 部下への教え方・伝え方を整理する
- 部下の心理状態(欲求や不満)を理解する
- 結果として、部下を通じて成果を出すマネジメント力を高める
単なる知識習得ではなく、
「明日から現場でどう行動を変えるか」
まで落とし込む構成としました。
研修で扱った主な内容
1.マネジメントとは何か
マネジメントとは、「自分が頑張ること」ではなく、「部下を通じて成果を出すこと」です。特にIT企業では、プレイヤーと管理職を兼ねる立場の方が多く、理論(正しさ)と感情(人の動き)をどう両立させるかが重要になります。
2.パワーハラスメントの定義と境界
「これは指導か、ハラスメントか」判断に迷う場面は、現場で日常的に起きています。
研修では、
- 目的
- 方法
- 相手への影響
この3つの視点で整理する考え方を紹介し、感情ではなく、冷静に振り返るための軸を共有しました。
3.なぜパワハラに気づきにくいのか
管理職が陥りやすい思い込みとして、次のような点を確認しました。
- 反応がない=納得していると思ってしまう
- 昔はこれで育った、という経験則
- 正しいことを言っているから問題ない、という考え
これらが重なると、
「気づかないうちに部下が黙って離れていく」状況が起こります。
4.感情に頼らない「教え方の技術」
研修では、感情的に叱るのではなく、手順で教える方法を学びました。
ポイントは、
- 教える前の準備
- 作業の説明の仕方
- 実際にやらせて確認すること
- 教えた後のフォロー
「怒りをぶつける」のではなく、教え方を“型”にすることで、相手の理解と成長を促すことを重視しました。
5.部下の欲求不満を理解する視点
部下の行動の背景には、「できない」ではなく、障害や欲求不満が隠れている場合があります。
管理職ができる支援として、
- 障害を取り除く
- 話を聴き、一緒に考える
- 無理のない発散の場をつくる
- 仕事の意味を伝える
といった具体的な関わり方を整理しました。
参加者から多かった気づき
研修後には、次のような声が聞かれました。
- 「自分の言い方を振り返るきっかけになった」
- 「注意と指導の違いが整理できた」
- 「部下の反応を見る視点が変わった」
- 「感情ではなく、手順で教える必要性が分かった」
管理職自身が楽になることが、結果的に部下の成長と組織の安定につながることを実感いただけた研修となりました。
管理職研修・ハラスメント防止研修のご相談について
本研修は、
- 管理職向けマネジメント研修
- ハラスメント防止研修
- 世代間ギャップ・コミュニケーション研修
などとして、業種・人数に応じてカスタマイズ可能です。
「注意や指導が難しい時代だからこそ、現場で使える考え方と伝え方を整理したい」という企業様は、お気軽にご相談ください。
