管理職から始める、経営リスクとしてのハラスメント対策

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ハラスメントは「現場の問題」だけではない

メーカーの経営陣・マネジャー層を対象に、ハラスメント防止研修を担当させていただきました。
研修の中でお伝えしたのは、ハラスメントは個人の問題ではなく、企業経営に直結するリスクであるという点です。

現在は、誰もがスマートフォンを持ち、誰もが情報を発信できる時代です。職場での発言が録音され、SNSに投稿される可能性は決して低くありません。先日も、学校内での生徒同士の暴力行為が動画として拡散される事例がありましたが、職場でも同様のことが起こり得ます。

ここで重要になるのが、レピュテーションリスク(企業の評判に関するリスク)です。
インターネットが普及する以前は、実際にその会社で働いてみなければ職場の実態は分かりませんでした。
しかし現在では、就職情報サイトの口コミなどを通じて、「職場が厳しい」「ハラスメントがある」といった情報が容易に広まります。

また、取引先からも、コンプライアンス意識の低い企業は選ばれにくくなっています
取引条件として、ハラスメント防止研修の実施状況や社内の対応体制を確認されるケースも増えており、これは企業規模の大小を問いません。

さらに、労働基準監督署への相談や、損害賠償請求といった法的リスクも現実的な問題です。
現場での指導や注意が、意図せず法的に問題となるケースもあります。

管理職のマネジメントは、以前に比べて格段に複雑になっています。
現場を動かす責任を担う中で、「どこまで指導してよいのか」「何と言えば問題にならないのか」
と迷う場面も少なくありません。
しかし、法律や社会の考え方は時代とともに変化しており、知識と判断基準をアップデートすることが求められています。

管理職向けのハラスメント防止研修が重要なわけ

ここで重要になるのが、管理職向けのハラスメント防止研修です。ハラスメント防止は、「起きてから対応する」ものではなく、起きない状態をつくるためのマネジメントです。
管理職は、知らないうちに法的な線を越えてしまうリスクと、一方で「何も言わない」「関わらない」ことによる現場停滞のリスク、その両方を抱えています。

研修では、
・どこまでが適切な指導なのか
・どの言い方が問題になりやすいのか
・トラブルが起きた際に、どこまで対応し、誰につなぐのか
といった判断の基準を明確にします。

ハラスメント防止研修は、管理職の行動を縛るためのものではありません。
安心して指導し、迷わず判断するための共通ルールを持つための研修です。

法律や社会の価値観が変化する今、管理職が学び、組織として足並みをそろえることは、
企業を守り、現場を守るための重要な取り組みといえます。ハラスメント防止研修は、ぜひ管理職から取り組むことをおすすめします。

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